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「養殖業」での特定技能外国人の具体的な採用手順

ブログ/日記

今回は、養殖業を営む事業者様で、かつ特定技能外国人の採用を考えている事業者様に向けて、
特定技能資格取得者の人数、特定技能制度のポイント、実際の採用手法と採用手順をお伝えします。

 

1、養殖業における特定技能制度のポイントについて

①制度の簡単な説明と、採用可能な人材

技能実習が「人づくり・技術を学ぶ」という要素で制度化されているのに対して、
特定技能は「人手不足の解消」に重きが置かれています。

そのため特定技能で受け入れる人材は、基本的に経験者です。
健康な18歳以上で、日本語が多少話せる、即戦力人材に限定されています。

条件は、
①18歳以上
②技能実習2号を良好に修了しているもしくは、技能試験と日本語試験に合格している
上記の条件を満たさない場合は人材の登録や受け入れができません。

現在のところ、人材採用をするにあたって最も主流なのは、技能実習2号から特定技能へ在留資格を移行するというものです。

ただ、養殖業含む、漁業関係で技能実習生に任せられるのは特定の1作業しかありません。

「ほたてがい・まがき養殖」だけです。

具体的には、「ホタテやノリの養殖業者で技能実習生として在籍していて、技能実習2号の期日満了を迎えた方」といったものです。

この条件に該当する方以外は、全員指定されている試験を受験・合格する必要があります。

②特定技能の業務区分「養殖業」の勤務可能は範囲について

一般的な養殖業の業務は全般的に問題ありません。

具体的には、養殖資材の製作・補修・管理、養殖⽔産動植物の育成管理、養殖⽔産動植物の収獲(穫)・処理、安全衛⽣の確保 などが挙げられます。

また、付属業務を行わせることも可能です。

例えば、
・梱包資材の管理業務
・水揚げした魚の梱包・運搬・陳列業務
・品種改良の研究
・漁協や市場での選別作業や仕分け業務
などです。

これら本来業務と関連性があると考えられるというのが法務省の見解のようです。

しかしながら、あくまでも「関連性のある付属業務はOK」という理解をお願いします。
この関連業務だけに従事させることはできません。

例えば、「毎日の業務のすべてが運搬である」などです。
これは誰が見ても運輸業務であって、もはや水産業務ではないですよね。

 

 

2、養殖業の特定技能人材の人数は?

①特定技能での就労者全体数

特定技能人材の総数と、養殖業に従事する特定技能人材をみてみます。

2023年8月15日現在、最新統計データは、出入国在留管理庁が発表している令和4年(2022年)12月末現在の資料になります。

参考)特定技能在留外国人数の公表_特定技能在留外国人数(令和4年12月末現在)

https://www.moj.go.jp/isa/content/001389884.pdf

その中の情報では、特定技能人材の総数は13万人を超えています。

ちなみに、特定技能制度開始は2019年でしたが、2019年9月末に約200人ほどだった特定技能外国人がここ最近急激に増えてきており、直近では3カ月で1万人近く増えているようで、ようやく制度が本格的に動き出したと言えそうです。

②水産分野での就労者数

では、その中で水産分野での就労者がどのくらいいるか?というところですが、

1,638人しかいません。
内訳は、漁業1,091人、養殖業547人です。

ざっくり全特定技能人材の約1%の方しか、水産業に従事していません。

養殖業においてはさらに少ない従事者となっています。

 

3、養殖業の特定技能人材はなぜ少ないのか?

在留資格変更の申請には、入国管理局による審査があります。
申請書類に不備がある場合には、許可が下りない場合があります。
必要な書類を正確に用意し、不備がないように注意することが重要です。

 

①養殖業に従事できる人材がそもそも少ない

かなり乱暴ですが簡単に説明しますと、

・漁業分野に在籍する技能実習生の母数が少ない

・技能実習での養殖業職種は「ほたてがい・まがき養殖」しかない
(この職種の実習生しかストレートに特定技能1号になれない)

・漁業技能測定試験が外国ではインドネシアでしか開催されていない

大きくこの3つの理由によります。

①特定技能試験を受けている人、合格している人は?

水産分野においては、「一般社団法人 大水会」が特定技能の漁業技能試験を実施しています。

在留資格「特定技能」漁業技能測定試験について

その直近データを確認すると、

◆2023年6月

◆2023年7月

このように、日本とインドネシア合わせても、漁業全体では数人~数十人程度の方しか合格していません。

その中で養殖業となると更に受験者・合格者は少なくなります。

 

 

4、養殖業での人材採用手法4パターン

さて、ここからは実際に養殖業で特定技能人材を採用する方法についてです。

採用手法で考えられるのは4パターンです。

1、技能実習からの移行(技能実習期間を問題なく終了している)

上述しておりますが、技能実習2号から特定技能へ在留資格を移行することができます。

このパターンが主流でしょうか。「ほたてがい・まがき養殖」に従事していた人材になります。

 

2、技能試験・日本語能力試験を受け、合格している

国内外で実施される、技能試験・日本語能力試験の両方に合格した方を採用し、在留資格を取得する方法です。

技能試験については、海外ではインドネシアの1か国でのみ技能試験が行われています。

日本語試験については、割と多くの国で実施されています。

 

3、短期来日での資格取得を行う

来日し、技能試験・日本語試験を受けてもらい、合格した方を採用する方法です。

ただ、来日のビザ発給も難しい国もありますし、費用負担して日本で試験を受けることはあまり考えられないかなと思います。

 

4、日本での留学生の状態で資格取得を行う

国内に留学している留学生に国内試験を受けてもらい、合格した方を採用する方法です。

生活や語学力に対する心配は少ないかと思いますが、他の業種と比較した場合、養殖業の就労者として希望する方の母数が少ないのかなと思います。

4、採用活動の開始から、就労開始(入社)までの流れ

実際の採用活動については採用開始から入社まで、だいたい半年ほどを想定ください。

【手順】

①採用活動開始
求人票を元に、人材の募集を行います。当社のような人材紹介会社を活用してください。

②選考活動開始
選考活動を行います。だいたいの選考過程は2次、3次選考までのケースが多いです。

③在留資格申請開始
採用内定者が決まったら、在留資格の取得or更新申請を行います。

④入社までのサポート
特定技能の在留資格取得の完了後、入社までの手続き等を済ませます。

⑤入社
入社時の手続きは日本人採用時と同じです。社会保険加入や住民票の取得を行います。

 

5、まとめ

以上、漁業分野の養殖業にて、特定技能人材を雇用するための手続きやポイント、採用手法について解説しました。

最初にしっかり受け入れ態勢を構築できれば、人材不足解消に繋がります。

一度特定技能での外国人雇用を検討されてみるのはいかがでしょうか。

当社では、養殖業にて就労可能な外国人の方(特定技能1号)をご紹介が可能です。

また、受け入れ開始から雇用維持のための支援もワンストップで対応いたします。

特定技能制度を活用した人材採用、特定技能ビザへの切り替え、就労者の生活サポート、特定技能に関することなら全て当社にお任せください。

何かあればお気軽にご相談くださいませ。

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